あなたがいったい何を考えていて、何を思ってるのか全然わからないんです。




でも、それはきっとわたしが知ろうとしなかったせいなのかもしれない




わたしたちの会話が一方通行だったように、一方的にわたしが自分の気持ちを押し付けて、耳を塞いだまま、目を閉じたまま、何も聞かないように、何も見ないようにしていたせいかもしれない。




だからわたしは何も知らない、知ろうとしなかった。




そして翔くんは今でもわたしに何も伝えられないままなのだ




また泣きそうになった




嫌いという気持ちも好きという気持ちも全部全部翔くんは何も言えずにいた。




それはどれだけ苦しいことなのか、悲しいことなのか、わたしは知っているのに、酷いことをした。




だからわたしの今、出来ることは精いっぱいわたしの想いを伝えること




わたしはだらんとなっていた腕を翔くんの背中に回し、顔を翔くんの胸にうずめた。




「好きよ、翔くん。大好きよ」




今までのたくさんの『好き』を言って、厭きるまで言って、声が枯れそうになるぐらい満足したら、今度はちゃんと逃げずに聞いてあげたい。




翔くんの言葉を、今度こそ