「君はただ自信がなかっただけだよ、ありのままの自分を見せる勇気がなかっただけなんだ」
「だから、もう大丈夫だよ。ちゃんと自分の弱さと向き合えた君なら大丈夫だ」
双子の言葉で少しずつ胸に刺さってあった何かが溶けはじめる。
「ごめんね、怖かったよね。自分の弱さを僕たちみたいな他人に暴かれるのは」
「でも、僕たちの前で泣いてくれてありがとう。本当にありがとう」
泣き止むまで二人はいつまでもいつまでも昔のように頭を撫でてくれた。
「はーい、じっとして、動いちゃ駄目だよ」
目の前で大きな絆創膏のテープを外しながら、春が慎重に俺の前髪をかきあげた。
「あっちゃー…これは、これは…」
その後ろで氷枕を用意している秋がわざとらしく声を上げる。
「別に、思ったほどでもないね」
ペシッ

