幼なじみ結婚







どうやら、俺は双子の手によって頭を机に打ち付けられている状態らしい。




この額の痛みもたぶん勢いよく机に当たったからであろう。




なるほど、やっと自分の状態が理解した。




「…やけに静かだね、大丈夫、翔くん?」




「もしかして死んじゃった…?」




その瞬間、髪を思いっきり引っ張られたのか今度は後頭部に激痛が走る。




扱いが荒い。




やっと机から顔を上げると、目の前には神妙な顔つきの双子。




「あららー、血が出ちゃったか…」




「これは後でひばりに怒られるなー…」




双子の発言で更に納得した。




なるほど、俺は血が出るほどの傷が額にあるのか。




だからあんな激痛が走ったのか。




まるで他人事のように今の状況を頭の中で整理している俺はきっと尋常じゃないくらいテンパっているのだろう。




さっきの出来事もそうだが、突然姉さんに叩かれたことや、双子の今までにないぐらいに黒いオーラで完全に動揺している。