双子が俺の目の前まで来たので、ついに来るなと心構えをした瞬間
ガンっ
目の前が真っ暗になった。
「言い訳もしないなんて…、君はまったく潔いよ」
「今、ここで君をいじめたりなんかしたら、僕たちのほうが悪いように見える」
何も見えないまま、頭上から双子の声が聞こえてくる。
いったい何が起こったのかわからないが、額がものすごく痛い。
本当に痛いのだ。
ひばり姉さんの平手打ちがかわいいと思えるほどの激痛が頭に走る。
「でも、君も本当に救いようがないよ」
「僕たちはちゃんと忠告したはずだよ」
激痛のせいで状況理解が出来ないまま、双子の声だけが聞こえる。
頭がガンガンする。
少し経った今、自分が一体どんな風になっているのかがようやくわかってきた。

