設楽の車がどんどん遠くなり、ついに見えなくなったとき、双子の弟、秋がボソッと呟いた。
「結局、美咲も励ましちゃったし…。僕たちはずっと見ているだけじゃなかったの?春?」
双子の兄、春のほうを見ると、春は苦笑しながらこう言った。
「だって、仕方ないだろう、秋。あの二人ったら、ちゃーんと道がまっすぐに敷かれてあるのに、二人ともお互いに勘違いとかしてバラバラのしかも最悪な方向に向かっちゃうんだもん。見てられないよ」
秋はそれもそうだねとくすくすっと笑った。
「でも…僕たちがしてあげられるのはここまでだ」
「うん、あとはあの子たちが選ぶことだ」
そう言って、双子は最愛の妹が乗った車が消えた方向をいつまでも眺めていた。
車の中で、わたしはぼーっと外の景色を眺めていた。
そして、今更戻っても大丈夫なのかと今になってやっと不安になった。
昨日あれだけのことがあって、どの面下げて帰ってきたのかってみんなに変な目で見られないか心配だ。
でも、なんで設楽の車がわたしを迎えに来たのだろうか…?
兄さんたちが呼んだのかな?

