あの…いつまで、わたしの頭をそうするつもりですか…?
いつまでもわたしの頭をぐしゃぐしゃにする兄さんたちにさっきから少しイラッとしているが、怒っちゃダメ、今日は怒っちゃダメ…と我慢していたが、もう既に限界だ。
「いい加減にしろ!!この馬鹿兄さんたち!!!」
わたしがそう叫び、兄さんたちの手をのけ払うと、兄さんたちは満足そうに笑った。
「それでこそ、僕たちの妹だ」
「やっと元の美咲だね」
笑いながらその場でフォークダンスしだす兄さんたちに呆れながらも、わたしも負けじと笑顔で言った。
「じゃあ、いってきます」
そしてわたしはずっと運転席で待機していた亀谷さんに出してくださいと指示をすると、車がゆっくりと動き出した。
後ろを振り向くと、兄さんたちは笑顔で大きく手を振っている。
その姿を見て、わたしは心の中で呟いた。
ありがとう…兄さん…

