僕たちはいつも見ていることしかできなかった








毎晩、声を殺しながら泣くあの子をどうにかしてあげたかった




けれど、それじゃあ意味がないから




あの子ともう一人の意気地なしの泣き虫のためにならないから





どんなにあの子の泣き声が聞こえようが、耳を塞いで、聞かないふり




どんなにあの子が苦しんでいようが、目を閉じて、見ないふり





なんて酷い兄たちと思うであろう、けれども







僕たちは信じているよ




君と彼が、自分で考えて行動して導いた答えがきっと君たちを笑顔にすることを