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ひばりさんが部屋を出た後、わたしは大きく深呼吸をし、さっきからずっと握っている携帯を開け、輝のメールに添付されている写真を見た。
その写真は、翔くんと、女の人がホテルみたいな場所から出てきているところを映し出していた。
女の人は、顔が隠れてよく見えないが、隣にいる人は確実に翔くんだ。
どうして輝がこんな写真を送ってきたのか、というか持っているのかはわからないが、見た瞬間、息も出来なくなった。
翔くん、ここ最近帰ってくるの遅かったのってこの女の人と会っていたからかな…
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「あぁー…、本当、ひばりさんも酷い頼みごとをするよね…」
今でも泣きそうだ、てか気づいたらもう泣いていた。
本当にひどいよ、ひどいよ…翔くん…
わたしはまた翔くんに裏切られるのだろうか?
2年前のように…
ううん、2年前とは同じ結末になんて終わらせない。
2年前はただ逃げるだけしかできなかったけど、今は違う。
まだ数か月しか一緒に過ごしていないけど、毎日のように一緒にいたわけではないけど、それでもわたしは翔くんとちゃんと結婚したんだもん。
2年前とは違う、上辺だけだけど、曖昧な関係じゃない。

