好きだから、もし翔くんが大変なことになっているのなら助けてあげたい。
こんなわたしでも助けることが出来るのなら。
涙とかいろんなものでグシャグシャになった顔をわたしはひばりさんから渡されたハンカチで拭いた。
こんなところでメソメソ泣いてたらいけないよね。
今までだってたくさん泣かされてきたのに、翔くんがまだ好きで、助けたいと思うのはきっとわたしが本当に馬鹿だからかもしれない。
「ひばりさん、わたし…諦めません。どんなに拒まれても、嫌われても、わたし翔くんのこと好きでい続けます」
わたしの答えにひばりさんはほっと胸をなでおろした。
「そうですか…、本当にすみません。こんなこと頼める立場ではないことは十二分に承知しています。でも…よかった…」
心の底から喜んでいるような笑顔に胸がきゅーっとなった。
本当に、本当に翔くんのこと大切に思ってるんだ。
使用人さんたちもそうだけど、翔くんは本当にたくさんの人に想われてるんだね。
だったら、わたしも負けじと頑張らきゃ!!
・・・・・・・
ふとわたしはあることを思い出した。

