ちらっと運転中の桂さんを見たが、見た感じだといつも通り。
「あのー…」
もやもやしていても仕方ないので、直接聞いてみよう。
「なんでしょうか?」
「その…あの…いったいどうしたんですか?」
そう聞くと、桂さんはバックミラー越しにわたしを見ながら、首を軽く傾げた。
「どうした…とは?」
「いえ、そのいつもの桂さんだったらこんな強引なこと…しないなぁ…と思って…」
「………」
いつものように笑顔で、すぐに返答が返ってくると思ったら意外と長い間が続いた。
えっ…、何この間?
そ、そんなに答えにくい質問したかな、わたし…
「そ、うですね…」
やっと口を開いたと思ったら、いつもの桂さんの歯切れのよさはなく途切れながら話している。

