声を押し殺しながら泣いているわたしにつられてか、聖美もボロボロと大きな瞳から大粒の涙を流していた。




「…やだよぉ、また翔くんが…離れていっちゃうよ…」




涙声でやっと出した言葉は心の奥そこにあった、ずっと言えなかった気持ちだった。




２年前のあの時みたいに、また翔くんが離れていく。




そう考えるだけで恐ろしくて、涙が止まらなかった。




また一緒にいられると思ったのに、やっと一緒にいられると思ったのに




「怖いよ…怖いよぉ…」




子供みたく泣きじゃくるわたしを見て、聖美はぎゅっと抱きしめ、背中をぽんぽんと優しく叩いきながら、あやすような優しい声でこう言った。





「仕方ないよ、それが人を好きになるってことだもん」




「…うん…」













あなたは決して、わたしを見てはくれなかった。




毎日、苦しくて、泣いて、その繰り返しだったけど。




だけど、やっぱりわたしはあなたのことがどうしようもないくらい好きなんです。




わたしは翔くんが大好きなんです