昔はボーっとしてておっとりしていたのに2年も離れてるうちに片手でパソコンをひっくり返すことを躊躇なくやってのけた女だ。
そんな女が今更自分が熱を出したぐらいで泣くとも思えない。
熱だからといってまんまと桂の嘘に乗せられた自分が一番腹立たしいが、とりあえず八つ当たりはさせてもらう。
「はて?そうでしたっけ?ショックを受けていたとは申し上げましたが、泣いてるとまでは…」
「桂、お前…!!」
「まぁまぁ、結果として貴方様はお熱が下がったのですから、よいことではないですか」
そんなことよりお時間は大丈夫ですかなど早々に話を切り上げた桂に翔は納得いかないままだった。
夜遅くまで勉強してぶっ倒れたのは自分のせい、体調管理が出来なかったのも自分のせい。
お願いだから泣かないでほしい。
君のせいじゃないよ、むしろ君のお陰で僕は頑張れるんだ。
寝込んでいる僕はかっこ悪いけれど、願うのなら君の前ではずっとかっこよくありたい。
だって君は僕の な人だから

