だってそうしなきゃあの人、意地でも休まないもん。
って…あれ…?
「で、でもさすがにそれはないですよね…?翔くんは子供じゃないし…」
なにか少し見えてきたわたしは口を引きつらせながら聞いた。
「つい先日も言ったように翔様はまだまだ子供なんですよ」
「いやっ、でも…」
やっぱりあの翔くんがまだ子供だとはさすがに思えない。
まぁ、桂さんの歳からだとわたしもまだまだ餓鬼ですが…
「とりあえず、パソコンがこちらにある限り翔様は意地でも熱をすぐによくすると思います」
「はぁっ…」
「では、失礼いたします」
いつものように頭を深く下げた後、桂さんはわたしに背中を向けて、廊下の向こう側に行ってしまった。
最近、謎の発言をするようになった桂さん。
わたしはいったいどうすればいいんでしょう…?
まぁとりあえず今は翔くんの熱が早くよくなるといい。

