仕事と自分の体、どっちが大事なのよ!!
ついにキレたわたしはパソコンを持ち上げ、扉の方へと投げつけた。
バァァァァァン
すごく大きな破壊音が部屋中、いやもしくは廊下にも響いたかもしれない。
いったい何が起きたのかよくわかっていない翔くんは床の上でひっくり返っているパソコンを呆然と眺めていた。
その隙にお鍋の中のお粥を器に盛り、レンゲで一口分掬い、翔くんの方へと向けた。
「な、なななな何してるんだ!!お前は!!」
「翔くんが自分の体を大切にしてくれないので、強行手段を取らせて頂きました☆はい、あーん」
「だから、その必要はなっ…」
翔くんが口を開けた隙を見逃さず、わたしはすかさずお粥を口の中に流し込んだ。
きっとまたなんか文句とかいろいろ言われると思い、そんな隙を与えぬよう次々とお粥を翔くんの口の中に流し込む。
突然のことで吃驚している翔くんは大人しく口の中に流れ込んでくるお粥をゆっくりと飲み込んでいく。
翔くんが口を利けないことをいいことにわたしは次々と文句の嵐をぶつけた。
「大体会議潰れたのは翔くんが倒れたせいでしょう?毎晩毎晩毎晩遅くまで仕事やって、一週間ぐらいは寝てないでしょう、絶対に。そんなの倒れて当たり前だし」
毎晩夜遅くまで書斎の部屋の電気がついてたことは少し前から気付いていた。

