ただでさえ評判が悪いのに、これじゃあまた一之瀬さんたちに睨まれる!!




てか、学校では絶対に自分に近づくなって言ったくせに自分から来ちゃってどーすんの!!




とか、いろいろ考えていると、いきなり腕をガシッと掴まれた。




「行くぞ」




「へっ…?」




意味のわからないまま腕を引っ張られ、引きずられるようにわたしは翔くんに教室から連れ出された。




ちょっ!!誰か助けてよ!!と後ろを振り向くと、呆然としすぎて口をポカーンと開けた先生やすっごく悲壮な顔でこちらを見てくるお嬢様方、それに聖美なんて親指を立てて、ファイトと口パクで言ってきている光景が見えた。




いや、ファイトじゃないんですけど!!誰かーーーー!!!












結局誰ににも助けてもらえなかったわたしは正門前に止まってあった車に無理やり押し込まれた。




わたしを車の中に押し込んだ後、翔くんは桂さんに出せと命令をすると、車が動き出した。




「わたしをどこに連れて行くつもりですか?」




いい加減教えてくれてもいいじゃないかと思い、そう聞いてみたが、答える気はなさそうで、翔くんは窓の外の景色をじーっと見ていた。