恥ずかしすぎて顔を上げられない状態である。
「ふ、深い意味はございませんので…その、ごごごめんなさぁぁい!!」
意味のわからない言い訳らしきものを残し、食堂から逃げるように出た。
うわぁぁぁぁ!!恥ずかしい恥ずかしい!!
顔を手で押さえながら廊下を爆走し、自分の部屋に飛び込み、ドアの前でへなへなーと座り込んだ。
なに、やってるのよわたし!!
翔くんがはめるかどうか、わたしにはさすがに関係ないじゃないか。
なんですか!?独占欲!?独占欲ですか!?翔くんはわたしと同じ指輪してるから他の人とこに行っちゃ駄目的な!?
はっ、それは何様だ!?
第一、翔くんのことまだ好きかどうかなんてわたしは認めないもん!!絶対に認めないもん!!
首をブンブンと振り、わたしは今一度自分の頭を冷やした。
捨ててしまったものはきっともう戻らないけれど、わたしのダンボールにはまた貴方から貰った大切なものでいっぱいになるだろう。
わたしをそれを見て、また泣くのだろう。
ただいま、ただいま、ただいま
『ありがとう』
それはとっても嬉しいものな気がする。

