それは馬鹿で純粋な幼かったわたしは婚約者であるあいつを運命の相手としてずっと想っていたからである
もう本当、自分が馬鹿で馬鹿で悲しくなってきたよ
本当に馬鹿だ、昔から交友関係であった名家の花菱と設楽財閥がいつかこうやって親族関係になるかもしれないなんてわたしの生まれる前からわかりきっていたこと
あいつとわたしが婚約者になったのはただ単純に設楽財閥の跡取り息子とわたしの年齢が近かったからである
じゃなかったらわたしじゃなくても末の妹でもよかったはずだ
だが、妹はまだ4歳にもなっていない幼女だ
さすがにそれはないだろうとわたしも思う
でも、なんでわたしは夏兄さんのように断ることは出来ないのだろうか?
それが一番の不満だ
一番上の兄である夏兄さんにはわたしと同じように設楽財閥の令嬢と婚約者であったが、兄さんはそれをあっさりと断り他の女の人とどこかに逃げてしまった
わたしもそんな風に連れて行ってくれる誰かがいたらよかったのだが、生憎そんなものはいない
16歳で結婚なんて早すぎるけど、社長である父さんの急病や跡取り息子である夏兄さんの逃亡など現在何もかも大暴落中の花菱は現在急上昇中の設楽財閥に頼る他はないのだ、悲しいことだが
わたしが我慢すれば、家族みんなが救われる

