「とても、言いづらいんですけど…、多分…、あなたと姉は仲が良かったようですから…、」
 どうも歯切れが悪い。イヤな予感がした。

「…姉は、4年前の3月、下校中の事故がもとで他界しました。」

 少女の言葉に、僕は、首から上の体温を失い、一瞬意識が遠のいた。その様子は、少女にも解かってしまった様である。
「大丈夫、ですか?」
 気遣う少女の声にも応えられず、僕はうつむいた額を両手で抱えた。
「…なんとか、ええ、なんとか。」