返信はすぐ帰ってきた。



『ありがとう、ゆりちゃん。滑らないように、事故には気をつけます』



あの日からトオルさんは私のことを美波、ではなく、本名のゆり、と呼ぶようになった。



またひとつ、距離が近づいたようで嬉しかった。



私は部屋の片付けを済ませると、ソファに座りながらぼーっとしていた。