「美波さん!」



不意に声が注がれた。



ふと見ると、そこには痩せ型で背の高い、笑顔の人懐こそうな人が立っていた。



「トオル・・・さん?」



「うん。初めまして」



そう言うが照れくさいのか、彼はサラサラの頭を後ろ手で掻いた。