「……っ、伴奏のオーディション、受かって良かったな!!!おめでとう!!!!」 伝えたかった。 本当は水無月の口から聞きたかった。 水無月は、振り返らないまま走っていた。 「やっと、少しだけ進めた。」 馬鹿だな、俺は何に悩んでたんだろう。 水無月のこと、とっくに大好きなんだよ、ばーか。 「戦うか、師走と」 いつ、俺が水無月にこの気持ちを伝えられるかなんてわからない。 でも、いつかは伝えたい。 「水無月、好きだ」