ふたつ、
(・・あ。)


梅雨時のみに、あの人に
会えるから。


ぱしゃぱしゃ水溜まりを
弾けさせながら、数メートル


先の人目指して歩く。


その人は、透明傘をさしながら
器用に写真を撮っていた。