なんだ、違うのか、もう今日は
何も得られそうにもないから
帰宅するか、と

カメラを下した。


「・・あの、すみません。
写真家の方ですか?それとも、素人の
方ですか?」


目の前に、名刺をこちらに
出しながら探るような笑みを浮かべた
社員らしき人が立っていた。






――――奇跡が、起きたらしい。