「え?何でっ?選ぶのは後でいいんだろ?勿体無い」

「絶対ないチャンスはいらないんじゃない?辞退された」

「辞退って、何で・・・」

「さあ、何でだろうね。はい、奏ちゃんの分」

「あ、ありがとう。でも、書く気力も体力も・・・あれ?」

奏ちゃんは自分の手のひらに、マジックと、赤青のカタマリがあるのに気づいたようだ。

「ゆっくり休んで、治ってね」

あたしは、そこを出た。