「あぁ、あれは幼馴染。

小さいときからずっと一緒に遊んでたから、どこで距離を置いていいのか分からなくなってて。

結局、今も昔のとおり仲がいいんだけど。

・・・変、かな」

「ふーん。いや、羨ましいけど。あたしの幼馴染なんか、顔も合わせたくないみたいだもん。なーんだ」

な~んだ、とはなんだ。

何を期待した!?

まあ、その期待どおりのことを、あたしは隠してるんだけど。

一方的に、ずーっと、勝手に好きだっていう、重要部分。

「それで安心したわ。

今ね、も一人の、よく一緒にいるの見る子が、こっちに来てるんだよね。

朝の、仲のいい感じの通学風景、彼にも見られててて、ここで喧嘩でも始まるんじゃないかって思って。

気をまわしすぎたわ。

彼、用事なんじゃない?」

言って、彼女はすっと席を立つ。