翔太が今度こそ去って、私は玄関の前に立った。 なんか緊張する…。 声を出して「ただいま」って言うだけなのに。 「…ふぅ」 私は深呼吸をして、大きく息を吸った。 ガラガラ… 「ただいま…」 恐る恐る言った私。 すると… 「桜ちゃん!?学校から電話が…」 奥から出てきたおばあちゃんは、そこまで言って黙った。