六月二十五日。
たった今、夜が明けた。

今日は誕生日。
 朝から降る雨、
今年も雨だ。

 生まれた時から、私の誕生日は
毎年雨、雨、雨、
 晴れた日なんてない。

これだから梅雨生まれは。

 毎年降る雨に、うんざりしていた。
梅雨のせいなのに、、、

 それでも、私は自分の誕生日が嫌いだった。

どうしようもない雨の中、
 学校へ向かう。

「オハヨ♪ 苺雪(itiyu)」

だれかの呼ぶ声に、私は振り向く。

 優稀(yuuki)だった。

「おはよう。」

 たわいのない返事、
一応、返しておく。