「間に合ってないってば!入学式に遅刻なんてさすが心愛ね」


そう、凛だった。


「え!?間に合ってないの?頑張って走ったのにぃ・・・」


「おい!佐藤、早く席につかんか!」


「あ・・・はい」


この先生、ちょっと怖いかも。やだなあ。


そして自分の席に行くと、隣の男の子がうつぶせて寝ていた。


あたしを見て、驚いていない人物のもう1人が、そう、この人。


あたしにすら気づいていないからそれも無理はないんだけどね。