でも心の中は
『みんなはママがお迎えきてるのに』
『お兄ちゃんなんかじゃないのに』
そんな言葉でうめつくされていた。

そんな私とひなに
「ママ帰ってくるからお家帰ろう?」と
兄が言うと
ひなが
「ママ帰ってくるの?早く帰ろう!先生さよなら」と

兄の手をひっぱり
走り出した。

もちろん
兄が言った
「ママが帰ってくる」って
言うのは嘘。

その帰り道
いつも通る家までの道のりに八百屋さんがあって
そこに
私とひなが大好きな
ヨーグルトのアイスがあった。

そしてその日も
ひなと私が
「アイス買って?」
とおねだりをすると

「じゃあ保育園頑張ったからアイス食べながら帰ろっか」
とアイスを買ってくれた。
私とひなは
大喜びで帰った。