朝になるまで待った。


すると警察から電話…


「先ほど彼は亡くなりました」


意味が分からなかった。


迎えに来る途中でバイク事故で亡くなったとのことだった。


私は頭は真っ白になり、何も考えずすぐに彼の家に向かった。


そこには真っ白な服を着た彼が寝ていた。


なんども起こそうとした。でも起きない。


唇にキスをすると、それは冷たく固かった。


その唇から亡くなっていることを実感した。


途端に涙が溢れた。


家に帰るなりすぐに、リストカットをした。これが二度目のリストカットとなった。


その時私は、二度と立ち直ることが出来ないと思った。


反抗期で親の世話になることなんかないと思っていた私が、母親に泣きついた。


その時から、私の反抗期は軽くなっていき、しかも夢を持つことが出来た。


看護師になり、彼が亡くなった病院で働くことだった。


夢を持つと共に、家庭内暴力はなくなっていった。