翠「っ!……わかりました。失礼します阿部先生。」
私の叫びに、応えてくれなかったが、否定もしなかった。しかし、彼があくまで教師と生徒であろうと言うなら私はそれに合わせる他ない。
賢「あ、ちょっと待て。」
踵を返しドアノブに手をかけた時、呼び止められた。
賢「お前のだろう?見つけといた。あと、おまけ。」
そう言って手渡してきたのは上靴とハッカの飴玉だった。
翠「! どこに!?
それに、憶えていたのですか?私が好きな味。」
見上げると思った以上に近くて驚いた。
翠「!? 先生、近いです。////」
白【コラ!阿部の小僧、近いぞ!!】
翠達の言葉などドコ吹く風。阿部先生は淡々と話す。


