陰陽姫 闇の果てに待つのは…



翠「だって…おかしい…あの日、あの人は死んだって…ジジ様が…」

フラリと立ち上がり、数歩後ずさる。

白【! そうか、貴様あの時の小僧!】

賢「!!」

白棹の言葉にビクッと反応する阿部先生。それは白棹が見えているという明らかな証拠。

翠「阿部…先生…貴方は、彼が見えるんですね。」

恐る恐る、しかし確信を持って問いかける。

賢「…………」

だが、何も答えてくれない阿部先生。

翠「どうして…何もおっしゃって下さらないのですか!兄様(アニサマ)!!」

思わず叫ぶ。

賢「…神木、教室に戻れ。もう時間だ、助かったよ。ありがとな」

いつの間にか、先程のイタチは翠の肩を降り先生の肩の上で丸くなっていた。