陰陽姫 闇の果てに待つのは…



翠「阿部先生、整理整頓出来ないんですか?」

賢「あ~、昔から苦手だな。」

ポリポリと頭を掻いて苦笑している。

翠(あれ?この感じ…ドコかで…)

昔もこんな風に誰かと部屋を片付けたことが…

カタッ

翠「? 何の音?」

机の下から物音がした。覗いてみると…

賢「あっ、ちょっ!待て!!」

?「キー!」

翠「キャッ!?」

いきなり白い物体に飛び付かれ尻餅をついてしまった。

その物体は翠の肩に乗り、頭を翠の頬に擦り付けてきた。

翠「えっ?えっ?何!?何なん!?」

グイッと引き離す。

翠「…イタチ?」

白い物体の正体はイタチだった。
しかし、このイタチ…覚えがある。特におでこの三日月の形をしたハゲ…


"コイツは俺の相棒!ハヤテって言うんだよ。"


翠「え?」


"翠は凄いな、こんなに小さいのに強いんだね。"


頭の中に声が響く。それは昔、幼い翠が誰かと話した記憶。そして…

賢「神木?おいどうした!?」

翠「な、何で…?」

その声は阿部先生と完全に一致していた。