陰陽姫 闇の果てに待つのは…



翠サイド


賢「神木!」

翠「はい?」

昼休み、廊下を歩いていたら阿部先生に呼び止められた。

翠「何ですか?」

賢「ちょっとプリントを運ぶの手伝ってくれ。」

見ると阿部先生の両手一杯にプリントが抱えられていた。仕方無く半分受け取り付いていく。

翠「これ、何のプリントですか?」

賢「2年の国語のプリント。見るなよ?」

冗談めかして言う阿部先生。

翠「見られて困る物を持たせんで下さい。」

ズバッと突っ込む翠。

賢「ハハッ、手厳しいな神木は。」

カチャッと開けたのは先生の部屋の国語資料室。
実は、阿部先生はここに住んでるのではと生徒の間では噂になっていたりする。

賢「ソコのテーブルに置いてくれ。」

翠「…これ、置いてええの?」

国語資料室は色んな紙が散乱しており、新たにプリントを置けばまとめるのが大変そうだった。