希美サイド
翠が帰って入れ違いのように"彼"が入って来た。
希「貴方までいらしてたのですか。」
?「ご無沙汰しております。」
頭を下げる彼の顔は影でしっかりとは見えない。だが昔の面影がある。
希「昨夜、翠さんが妖を退治していた時、どなたかの式に助けられたとおしゃってました。
それは貴方ですね?」
問い掛けるとグッと言葉に詰まる彼。
希「会われないのですか?」
?「…あの子が俺を憶えていないのです。今更、名乗れますか?」
自嘲気味に笑う。しかし、あれから15年。幼かった彼女が彼の顔を憶えていなくとも不思議ではない。
希「ですが、全く憶えていない訳ではないでしょう。あの子を支えれる方は多い方がいい。
ちゃんと会ってあげて下さい。」
頭を下げるとため息が聞こえた。


