白【…我に優しくするな。我は貴様の人生を奪った張本人だぞ?…何故、自由に生きようなど言えるのだ。…馬鹿者め。】
ギュッと抱き締める手に力が入る。
白【我はよいのだ。翠、貴様に出逢えた。それだけでこのつまらぬ世の中も少し好きになれた。我を案じず自分の幸せを願え。今はそれだけが我の望みなのだ。】
スッと腕を解き翠の顔を見る。頬に赤みがさし穏やかな眠りだ。
白【よく眠れ。今このひとときだけはただの娘となり眠るとよい。】
そっと翠の頭を撫でると翠の眠りが更に深くなる。
チュッ
白棹は翠の額に口付けをすると翠の頭をその胸に抱き眠りについたのであった。


