秋「時間だな。行くぞ翠。」

翠「あ、はい。」

式と共に乗り込んだ背中を追い掛け、翠は入口で振り返る。

翠「じゃあ希美様、お世話になりました!」

希「頑張って下さいね翠さん。」

ニッコリと笑う希美様。

翠「皆も、待ってるさかい!」

拓「おう!」

龍「またな!」

飛「気を付けて。」

蓮「またすぐ会えるよ♪」

賢「…死ぬなよ。」

コクンと頷き、その瞬間扉が閉まった。

翠「……っ…!」

思わず窓に張り付く翠。次の瞬間列車は静かに動き出した。

白【すぐに逢えよう。】

実体化してないが、ポンッと肩に手を添える白棹。しかしそれを気配で感じるだけで感触は無い。それでも翠は胸が温かくなるのを感じた。