陰陽姫 闇の果てに待つのは…



白【無理な話しか。】

そんな私に諦めたようなため息を吐く白棹。

白【そういえば、今日はよく男に話し掛けられたな?】

カチャカチャと食器を片付けながら白棹が思い出したように言う。

翠「そうやっけ?」

私はというと、札作りをするため紙と筆を準備中。

白【貴様のあの姿で話し掛けるものも珍しいが、放課後に会ったあの小僧もこのように生意気な娘の名をしつこく聞いてくるというのも珍しい。】

翠「あ~、橘君と伊吹君?確かに珍しいけど関わる気ないし、別にどうでもええわ。」

さらさらと紙に呪を書いていく。これだけでは効力は無く、一枚一枚に念を送り、この札に私の霊力を少し入れておくのだ。