陰陽姫 闇の果てに待つのは…



翠「どうして?」

賢「アイツはお前の両親を殺した男だぞ!?それをお前は赦したのか?」

翠「……赦してへん。けど、緋月の過去を知った。せやから…恨まないって決めたんです。」

白【過去を?】

頷き、あの時見た夢を話す。
寄り添い、幸せそうだった2つの影。それを壊した妖達。奴の怒り、恨み憎しみに悲しみ。その全てを。

翠「緋月は姫を殺した親玉、邪神と融合してしまった。そして望まぬ新たな悲しみを自分で生み出していた。それでも、心の奥底で願っていたんや思います。自分を祓う事の出来る者を…」

白【それが翠だと?】

ふるふると首を振る。

翠「私も彼を憎んでいた。恨んでもいた。せやから、邪神の心を持っていた奴に気に入られていたんや思う。
けど、瀬織津姫に彼を救う方法を考えろって言われて思ったんよ。もしかしたら、負の感情を持って浄化したら邪神は完全には祓えないのではないかって。
それに気付けたんは瀬織津姫のお陰や。私だから出来た訳ちゃうよ。」

事実、80年前に奴は神木に祓われたと言っていた。それなのに彼はまた、邪神として生を受けていた。