翠「もう1つ。私は夢を見た。幸せで絶望的な貴方の。貴方が愛した姫の仇は討てたん?」
緋【討てたと言えるのか…親玉は邪神であった。我は奴と対峙し見事勝った。しかし我が油断したその瞬間、奴は我の中に入り融合してしまった。】
…成る程、たまに感じられた優しさは彼本来の人格か。
翠「そう…わかった。」
緋【求める答えは見付かったか?】
翠「ああ。大分参考になったよ。」
手の中に収まる刀に視線を落とす。
翠「私は貴方を恨まないけど、赦しはしない。それが今の私が出来る精一杯の事。それでもええ?」
緋【…充分だ!】
ギュッと刀を握り、一度刀を鞘に戻し顔を上げる。
翠「神木 翠、参ります。」
スッと構えれば緋月も構え直す。
静かだった。聞こえるのはお互いの呼吸と鼓動だけ。不思議と恐怖も感じない。
先に動いたのは
ビュッ
―――緋月だった。
緋【ハァァ!!】
翠「これで終いや緋月。」
ガキィィン
鋼同士がぶつかる音が響いた。そして…


