バッと振り返ると少々目付きの悪い金髪の不良っぽいイケメン男子が訝しげにこちらを見ていた。
翠(赤いネクタイ。1年か。)
翠はチッと心の中で舌打ちする。
ここで下手にバレる訳にはいかない。
翠「何か用?」
?「別に、つかアンタ今ドコから出てきた?」
何かいきなり現れたような気がすると呟く不良君。
結界を解いた瞬間を見られていたようだ。
白【今度は人払いの術もかけねばならぬな。】
呆れたように呟く白棹。
急いでたんやもん!
翠「気のせいじゃないかしら?じゃあ、私はこれで」
敢えて標準語で話せば私が京都出身の神木 翠とは気付かれないやろ。
クルッと踵を返すとパシッと手を掴まれた。
翠「? 何?」
?「アンタ、赤のリボンって事は同じ1年だよな?名前は?」
翠「君に言う必要があるのかな?」
?「あ゛ぁ?」
私が生意気な事を言ったのが気に入らなかったようや。めっちゃ睨んどる。


