翠「…は……く…?」

白【! 何だ、起きていたか。水飲むか?】

ふるふると首を振る。

白【なぁ、何故我を使わぬ?】

白棹の問いに翠は答えない。だが、そっと手を握り

翠「今は…こうさせて…」

そう言ってスウッと眠りに落ちた。

白【…翠よ、どうしていつも無理をするのだ?我がいるのに…
我では力になれぬのか?】

翠に握られた手を持ち上げ、チュッと口付ける。

白【せめて、良い夢を】

そう願い、白棹は朝方まで翠の看病を続けた。