陰陽姫 闇の果てに待つのは…



翠「ウチ、客用の布団無いんやけど。」

龍「いらね。つか今外出たら補導される。」

確かに皆制服を着ている。おまけに時刻は午前1時。運が悪ければ捕まるだろ。

翠「……仕方ない。朝には帰ってよ?お客さんが来るんや。」

拓「お客さんって同じ陰陽師?」

無遠慮に聞いてくる拓海。翠はため息しか出ない。

翠「そうや。こんなん見られたら私、怒られるわ」

白【確かに一般人を巻き込んでしまったのだ。本家にバレれば翠は罰せられよう。】

翠の腕に消毒液をつけながら淡々と白棹が言う。

飛「そうなのか!?」

驚いた声をあげる飛鳥に翠はさも当然と言うように

翠「当たり前やろ。古くから陰陽師は国家の裏の実権を握っとる。そんなん広く公に出来るか。」

蓮「でも、僕らはただの一般人ではないし、拓海達に関しても不可抗力でしょ?」

しかし、そんな蓮の言葉に白棹は冷たく言う。

白【そんな言い訳など通用せん。第一、人避けの結界を張れば問題など無かったと責められるのがオチであろう。】

翠「そーゆう事。だから、これ以上私に関わらんといて。」

そう言って翠は立ち上がり寝室に行こうとする。