陰陽姫 闇の果てに待つのは…



拓「!! 神木!大丈…」

拓海は言葉の途中で息を呑む。翠の右腕は血だらけだったのだ。

翠「…オンソワカカラリンミョウワン"滅"!!」

ヒュッと札のようなモノを翠が廊下に投げた瞬間、バリバリバリとまるで雷が廊下に落ちたかのように光った。

拓・龍・飛・蓮「!?」

それを見届けズルズルと翠は座り込んでしまった。

白【翠!!】

すぐに白棹が駆け寄り、傷の状態を確認する。

翠「…ハッ…触らん方がええ…ハッ…毒がある。」

白【蜂蜘蛛の毒か。…立てるか?】

翠は足に力を入れるが、一度座り込んでしまったら中々立てない。

翠「…無理かも…
女王蜂蜘蛛と巣を滅したし、最後の雑魚も倒した。今なら安全に帰れるさかい、皆ははよ帰りな。」

自分が怪我をして辛い筈なのに、拓海達の心配をする翠。