陰陽姫 闇の果てに待つのは…



蓮「全く、こんなの人の前で晒すなんてね。」

苦笑して振り返った蓮の瞳はいつものグリーンではなく、金色だった。

蓮「いくよ、皆走って!
"狐火"!」

蓮が手を合わせた瞬間、蒼い炎が現れあの生き物に突っ込んでいった。

ギャャャ

龍「な、何なんだ?一体…」

飛「呆けるな!行くぞ!」

バサッ

急に羽音がしたと思ったら拓海と龍之介は飛鳥に抱えられ、フワリと"浮いた。"

拓「えっ?ええ!?」

龍「ちょっ、何!?」

飛「暴れるな!」

見上げると飛鳥の姿も変わっていた。

瞳は赤く、背中からは漆黒の美しい羽が生え、耳からも同様に羽があった。

もう一度バサッと羽音が聞こえたと思うと一気に廊下の奥まで飛んでいた。

カサカサ カサカサ カサカサ カサカサ

しかし、階段の下からは先程の音が響いている。