4月。桜が舞い散るこの季節。

周りを見ればまだあどけない少年少女が真新しい制服に袖を通し、期待と不安で忙しなく走っていた。

ただ1人を除いて。

翠「何故、こうなったのでしょうか?」

神木 翠。この春、ここ櫻庭(サクラバ)高校に入学しました。

翠「こんなん、私の仕事ちゃうやん。大体、潜り込むんやったら教師とか用務員とかでええやん。なして私使うかな?」

ブツブツと文句を言うのには理由がある。

実は…

ドンッ

「邪魔!退いて!」

翠「わっ!」

キャハハと私を押して行ったのはケバく化粧をした女子生徒。

……校則違反やないか?

あ、先生に捕まりはった。注意受けてはる。ウケるわ~♪