清流が流れてて、珍しい魚が泳いでるの。河川敷には、色とりどりの面白い形
の小石がたくさんあって、前から私と麗奈の秘密の憩いの場所にしてるの。今
は季節的にもいい時期だし、彩乃ちゃんを是非一度お連れしたいわ」
麻衣の突然の申し出に、美樹は目を輝かせた。麻衣が意外にアウトドア派だ
ったことも、新鮮に映った。
「まあ、素敵。実は、彩乃も自然が大好きなんです。でも主人は忙しいし、な
かなかそういった場所に連れて行ってあげられなくて。麗奈ちゃんも一緒だか
ら、もう大喜びしますわ。でも、麻衣さんに悪くって。本当にお邪魔じゃない
ですか?」
「そんな、全然気にしなくていいのよ。私が運転して二人を連れて行って、十
分楽しませてから、頃あいをみて、また彩乃ちゃんをお宅までお届けするわ。
大事な娘さんをお預かりするんだから、安全運転で行くわね。美樹さんは、心
配しないで家で待っててちょうだ
