よ。二人の友情の証に、このリボンをあなたから彩乃ちゃんに渡してあげて。
あなたの分もあるから、お揃いになるのよ」
麻衣の手製オリジナルらしいオフホワイトのそれは、ビロード地に繊細なレ
ースがついた凝った作りで、大層しゃれていた。麗奈から直接それを手渡され
て幸せいっぱいの彩乃の様子をみて、美樹は感激して麻衣達母娘に何度も礼を
言った。
「まあ、こんなに素敵なプレゼントをありがとう。彩乃、良かったね。一生の
宝物にしようね」
「そんな、こちらこそ、ずっと彩乃ちゃんに淋しい思いをさせていたのも知ら
ずに、ごめんなさいね。お詫びといったらなんだけど、彩乃ちゃんを素敵な場
所に招待したいんだけど、どうかしら? もちろん麗奈も一緒よ」
「まあ、素敵! どんな所かしら?」
「ここから車で一時間くらい行ったところに、眺めのいい渓谷があってね。そ
こには綺麗な
