麻衣の娘の麗奈が聡明なのは納得がいくが、早紀が彩乃より遥かに頭の回転の
早いことに、美樹は歯ぎしりしたくなる気持ちだ。母親同士では、直美よりず
っと自分の方が麻衣と親しいのに。早紀がずる賢く立ち回って、彩乃と麗奈の
間に割って入り、麗奈を独占しているように思えてならない。そんな美樹の様
子を心配そうに窺いながら、麻衣は優しく言った。
「彩乃ちゃん、この中で一番発音が綺麗よ。これからどんどん伸びると思うか
ら、美樹さんも励ましてあげてね。あなたもそう思うでしょう?」
いきなり母親に問いかけられた麗奈は、少しビクッとしてから真剣な表情で
答えた。
「ええ、お母さん。私もそう思うわ」
「だったら、彩乃ちゃんも会話の中に入れてあげないと駄目でしょう。三人で
仲良くお勉強するのよ」
「はい、ごめんなさい、これから気をつけま
