を買っちゃ駄目なのよ! 苛々が爆発しそうな時にでも、美味しい物を作っ
てしまう、妥協しない完璧主義の習性には泣けてきそうよ。
あたしは、無理に作った笑顔で、さっきまでお客様が寛いでいたリビング
に、ご馳走を並べていったわ。パパの食欲は旺盛で、次から次へと空の皿が
積み重なっていったわ。最近、頓にお腹が出っ張ってきたのに、それ以上弛
んでどうするのよ! 亜弓は、食べながら学校であった出来事を楽しそうに
パパに話しているわ。
「お前は可愛いから、クラスの男子に人気があるだろう。でも、簡単に誘い
にのっては駄目だぞ」
「いいえ、パパ、クラスの男子なんて目じゃないわ。あたしは、デニーズの
アイドルのすばくんぐらいイケメンじゃないと駄目なの」
ふん、何がすばくんよ。こんなに早くから色気づいてやらしい子。パパも
それをたしなめるどころか、可愛いくって堪らないって顔
